というわけで、読んでみた。
結論から言うと、ダメだった。受け付けなかった。苦手。
最初、薄い本だなーと思って読みはじめて、あえて使ってる難しめの漢字とか工夫の跡が見える表現を追ってるうちに、次第にここで書かれていることが「物語」ではなく「俺」の「青年の主張」とか「10代しゃべり場」ということに気付いてしまった。モブ・ノリオの歳だと「30代しゃべり場」か。てっきり「介護入門」なんてタイトルだけど実はヒネリのあるストーリーでゴキゲンな物語だと思っていたものだから。「介護入門」そのまんまの本だったとは知りませんでした。
介護は大変っていうのは分かるけど、それを金髪でマリファナでこの文体で吠えると芥川賞っていうのがよく分からないんだよなぁ。そもそもこの文体がラップ調とかってあちこちで言われてるけど、どこがラップ調なのか分からなかった。表紙に堂々と描かれてるわりにはマリファナの演出も中途半端だし。「介護してる」自分だけが正しいかのような言いぶりにちょっと引いた。ダメ人間と思われてますけどホントは素直なおばあちゃん想いのいい子なんです、って自ら主張してるところが読んでて居心地悪いのかな。
まぁとにかく、僕には合わなかったということです。
タメになったのは介護ベッドは介護者の腰を痛めないので便利、っていうことくらい。
今日の1冊:介護入門 / モブ・ノリオ