この前金沢21世紀美術館にMatthew Barney展を観に行った時に、入り口の自動ドアの上に何故か葉っぱがちょろっと出ているのを見つけました。あんなところに葉が出るハズ無いのに、とか思いながら、でも変だよなぁ、これもアートかね(笑)、とか思って、いわゆる「トマソン気分」で、「今日のアートの芽」みたいなタイトルで載せようと思ってカメラを出したんだけど、ちょうど電話がかかってきたりして撮影のタイミングを逃し、結局撮影するのをすっかり忘れてしまったのでした。それでも撮影しときゃ良かったなぁ、、とズーッと気になって気になってどうしようもなかった。
後日、安永さんがそこに行くっていうから、上記のことを話した上で「というワケで葉っぱの写真撮ってきて。僕のネタにするから」と、僕の「今日の」シリーズ史上初の他人の写真によるネタっていう失態をしでかす直前まで計画は進行していたのです。
だけど計画は未遂に終わりました。安永さんが葉っぱを見つけられなかったのです。
僕は非常に悔しがりました。
でも、それで良かったのだ、という幸せな事実が今日、判明しました。
午前中からのフットサルを途中で抜けて、下北沢本多劇場に『劇団健康 VOL.15「トーキョーあたり」』を観に行きました。
あらすじとか内容とかはあちこちに書かれているのでもう書かないけど。感想は、あーおもしろかった。以上です!
各方面でジワジワと話題になっている『ア ヤ ズ /バ ング ント展』を覗いてきました。
噂の真っ白な箱にノックすると、少し間を置いてから「コンコン」と返事が。
この、ふだんはどうってことない程度の間なのに、やたらドキドキしました。
行ってきました金沢21世紀美術館。はじめての金沢だったんだけど暑い!北陸特有のフェーン現象とやらでとにかく暑い。とにかく涼しい美術館へと直行すると、美術館の中にはたくさんの人が!わざわざ平日狙ったのに混んでる。。やっぱり夏休みだから仕方無いか。。。と思ってよく見るその行列を成しているのはご年配の方か家族連れ。マシュー・バーニーの客層にしちゃスゲェな。とか思って先頭を見てみると、そこは別室でやってる 『人体の不思議展』の入口でした。
思いっきり反対側のエントランスのほうが、『拘束のドローイング』の展示だったワケで。それにしてもどちらも身体的なテーマの展示と言えなくもないんだけど、こうも違うもんかねっていうのが見れたのがちょっと面白かった。
天王州アートスフィアにてシュトックハウゼンの演奏会。シュトックハウゼンという人物については良く分からないんだけど、とにかく凄い、観に行かなくちゃ!という思いで行ったのです。ドイツから帰ってきたとたんにドイツ人作曲家の演奏会なワケですが何か。
で、行ってみたら!良く分からなかったけど、やっぱり凄かった。
『連作オペラ「リヒト(光)」から「光の日曜日」第3場』の演奏は、4人の演奏家(と裏でシンセ担当の人が居た)がサテンの服来て動いたり回ったりしながら演奏したり、舌鳴らしたり息吸ったり吐いたり(ていうかこの吸ったり吐いたりが実は凄い)。生身の人間が奏でている音がこうも正確に音程とタイミングと動きとすべてが合っちゃうんだろう、ていうか、あんな音出せるし人間ってスゲェなぁとか思うヒマも無い緊張のステージング。凄い。後で知ったのだけど、あの回る動きとかも楽譜に書いてあって体の動きでも音を表現してるとかどーのこーの。凄い。まったく理解できないのだが凄い。たぶんこの音楽についてきちんと文章書ける人居ない。居たらその人絶対嘘つきでテキトー書いてる思う。っていうくらいサッパリ分からなかったんだけど、とにかく凄いということだけはビンビン感じることができた。
アムスからケルンに移動する途中でユトレヒトに寄ってみる。
ユトレヒトはミッフィーで有名なディック・ブルーナと、モンドリアンみたいな椅子で有名なリートフェルトの街。
ユトレヒト市立中央美術館でゴチャゴチャーっとたくさんの展示物を、いかにも「市民の美術館」といった空間で、仰々しくケースに入れたりして「大切なものですから絶対触るなよ!」といった性悪説に基いた展示方法じゃなくて、大切な作品がサクーッとフツーに剥き出しで置いてあるっていう、性善説に基いた展示方法であるのが素晴しい。リートフェルトの椅子は、どこからが展示物でどこからが備品なのか一瞬分からなくなったほど。
ていうか昨日のアムスのSMCSもそうだけどゴッホの絵とかモロにキャンバスに触れちゃうんだよなぁ。凄い。
ブルーナに関しては、日本のほうが充実してるくらい情報あるし、実際そこで売られてる本も日本製のGlyph監修のやつだったりするんで割愛。天野に教わったリートフェルトのほうを中心に。
その美術館から30分くらい歩くと、彼の設計したモダーン建築「シュローダー邸」があります。日にちが合わなくて内覧できなかったんだけど、外に3Dビューアが置いてあって、内側の雰囲気は分かるようになってる(これがなかなか良くできてる)。知らなかったんだけどこの家、世界遺産に認定されてるんですね。こっそり玄関と庭先のベンチに座って写真撮りました。
歩きまくって観まくってシビレまくった後、14:30頃の電車に乗らなくちゃいけないので急いで駅に。4時間くらいの滞在でしたがかなり濃厚。さらに濃厚な夜の待つケルンへと向うのであった。
20&21日はアムステルダムに移動。電車でフランクフルトから3時間くらい。長崎のハウステンボスには行ったことあるけどオランダは初めて。ていうかハウステンボスに似てますね。
アムステルダムでは、天野に付き添って、droogのオフィスに行ったり、こっち在住の佐藤くんの働いてるthonikに行ったりしました。
それにしてもdroogのオフィスは部屋ごとに壁の色が違ったり、tonikに至ってはオレンジ色の建物だし、原色バリバリのオフィス。しかもthonikのオレンジ色は苦情が来たっていうのと飽きたっていう理由で、グリーンに塗り換え途中だった。思いっきり補色やんけ。。。
というわけで、名古屋から近鉄線に飛び乗って、急行で25分くらい、桑名駅で乗り換えて単線の3両編成の電車(しかも30分おき)で養老駅まで50分くらいの旅。突然思い立った電車の旅に、ケータイサイトの乗換案内はホント便利だなぁとつくづく感心。ちなみにJRを利用するとちょこっとだけ早くてちょこっとだけ料金高めです。
さて、辿り着きました『養老天命反転地』。というかそもそも「養老」って地名だったのね。どうしてこの地に作られたかの由来は知らないけど、作品タイトルに見事にハマっているのが凄い。『足立天命反転地』よりもサマになるもんなぁ、『養老天命反転地』。
ふとした理由で名古屋にいたんだけど、たまたま名古屋市美術館で荒川修作の展示をやってるっていうのでフラリと行ってみた。
荒川修作に関しては『養老天命反転地』くらいしか実は知らなくて、しかもそれも「なんだか凄い」くらいのよく分かんないイメージしか無かった。愛知県の作家ということも知らなかった(今はNY在住だけど)。この展示は「解読する」というタイトルの通り、展示作品ごとに解説書が付いていて、それぞれの作品の制作の背景やコンセプト、作品の中のパーツひとつひとつの意味などをいちいち細かに「解読」していて、なかなか興味深かった。
さいたま芸術劇場にRosas "Bitches Brew/Tacoma Narrows"を観に行きました。
Miles Davisの "Bitches Brew" をモチーフにダンサーが踊る前半は、かなーり良かったです。あの音を大音量で聴けてカラダが疼くっていうのあるし、その気分をダンサーが体現してくれるっていうか。背の高い中心人物っぽい人がMilesのトランペットが奏でる音そのもののようなタイミングで動くのが見事にハマってました。大きく流れるリズム、即興、混沌、エロスとか、そんなのが入り乱れてる「音」をカラダで見事に表現してて良かったです。ほんとローザスは「音」とのシンクロが見事。
それに比べると後半の "Tacoma Narrows" っていうのはそれほどでもなかったカモ、とか思う。なんかね。余計なモノが多くて(映像とか)、グッと来なかったっていうか。いろんなダンスのジャンルを混合させた感じは面白かったんだけど。
ダンサーのひとりがDJとして公演の前後にSEとして流した選曲は、けして上手ではないけど、むしろベタすぎて良かった。Prince→Michael Jacksonって流れとか。いっそ「Billie Jean」とかでどうダンスするかっていうのも観たくなったりしたのだった。
今日の1枚:Bitches Brew / Miles Davis
今日のもう1枚:ローザス・ダンス・ローザス / ローザス